Japan Association of Sheet Pipe Promotion

シートパイプ暗渠の効果

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シートパイプ暗渠の効果

~作物の生育状況と土壌改良~

図1 従来暗渠圃場における生育初期の麦の生育状況

 図1は従来暗渠における麦の生育状況を示す。降雨後の畝間付近の排水が不良のため,畝間側の生育が悪い。畝上の麦の草丈は中央が高く両サイドが低い山形の状況となる。

図2 シートパイプ暗渠圃場における麦の生育状況


 図2はシートパイプ暗渠圃場における麦の生育状況を示す。降雨時でも畝間に湛水しないので,生育ムラが生じず,圃場全体で草丈が均一な生育状況となる。

図3 従来暗渠圃場における収穫間近の麦の生育状況


 図3は来暗渠圃場における収穫間近の麦の生育状況である。畝間付近および手前側の排水が不良らしく麦の生育が悪い。全体的に生育のバラツキが大きいようである。

図4 シートパイプ暗渠圃場における収穫間近の麦の生育状況

 図4はシートパイプ暗渠圃場における収穫間近の麦の生育状況である。全体的に生育旺盛であり,図3に比べて草丈,茎径も大きい。また,全体的に生育が均一である。
また,図2および図4の圃場の土壌に注目すると,シートパイプ暗渠圃場では土壌改良が進み土が畑地の土壌の様相を呈しているのがわかる。

~地耐力の向上効果~

 農林水産省土地改良事業計画設計基準「暗渠排水」によれば,「農業機械の円滑な農作業のためにはコーン指数0.39N/mm2(4kgf/cm2)以上が必要である。」とある。また,当協会のマニュアルでは施工機械の能力から2kgf/cm2以上の地耐力が必要としてある。
 しかし,地耐力が2kgf/cm2以下の軟弱な圃場こそ暗渠排水の施工を望まれる場合が多い。
当協会では地表から15cm~20cmに地耐力2kgf/cm2以上が確保できる場合には施工を行っている。図1.1および図1.2に軟弱地盤の圃場に暗渠施工したときの施工前,施工後の地耐力の変化の例を示す。

図1.1 施工前の地耐力               図1.2 施工3か月後の地耐力

 図において,貫入抵抗をkN/m2で示しているが,1/100でkgf/cm2相当となる。したがって,本来であれば地表で200 kN/m2必要とするところ,深さ20cmにおいてやっとその地耐力が得られる圃場であった。そのような圃場にシートパイプ暗渠を施工した結果,施工後3か月後の地耐力は図1.2に示すように,著しい向上を示した。因みに,このとき圃場面をライトバンが支障なく走行できた。

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