疎水材を使用しない暗渠は本暗渠として,設計基準で認められていなかったからです。
[解説]
農水省土地改良事業計画設計基準において,平成12年に改正されるまで疎水材を使用しない暗渠は本暗渠として認められていなかったため,国営または国の補助で実施される土地改良事業で採用されることがありませんでした。昭和50年代の施工は市町村,農協,試験場等に限定されていました。
しかし,シートパイプ暗渠工法の実績により,一定の評価が得られたので農林水産省が平成2年(1990年)に創設した「ほ場整備関連新技術導入促進事業」の中で,浅層暗きょ工法(シートパイプ暗きょ工法)を新技術工法と定め,以後国営・県営等の事業での採用を認めたため,都道府県営事業を中心としてこの工法を採用するとともに,継続して排水機能・耐久性等の調査を実施してきました。
浅層暗きょ工法が試験的に施工され,10年経過する間において,施工機械,吸水管材等にさらに改良・検討が加えられ,きびしい条件下においても施工でき,排水機能が保持できるよう適用地質(土壌)の拡大が図られてきました。
さらに,平成12年に土地改良事業計画設計基準が改正され,吸水管のみを埋設する暗渠工法も本暗渠として認定され,シートパイプ暗渠工法の導入が可能となったため,平成12年以降,普及が伸び始めました。
